10日本欄で「身障者へのお手伝いの範囲は?」と、ご質問されている中村玲子さんに深く敬意を表します。
最近の福祉の充実は、私たち障害者にとって大きな恩恵で、感謝の念でいっぱいですが、バリアフリーは環境面であって、人の心に関しては、まだ十分とは言えません。
私の場合は、左側がまひしています。リハビリを兼ね、できるだけ自力で、と努力していますが、左腕に触れられると、まひの関係で不安定になってしまいます。あるとき、ご婦人が、左腕を支えて下さろうとしたのですが、お断りしました。すると「せっかく親切にしてあげたのに」との声が返ってきました。忘れられない一言です。
障害者は、障害の種類、部位が一人一人違います。だから、そんなときは「お手伝いしましょうか」とサインを出して下さい。言葉でもジェスチャーでも良いでしょう。それは、とてもうれしいことです。中村さん、ぜひ声掛けをして下さい。そして障害者の味方になって下さい。
(花川相子さん 岡山県倉敷市在住)
(9月29日毎日新聞より) |