全国で約6,000人の障害者が利用する「ハンドル型電動車いす」について国土交通省は、エレベーターがあるなどバリアフリー化された駅では「障害者の利用を妨げるのは好ましくない」という指針をまとめました。利用可能な駅名は、国交省のホームページで公表。鉄道会社によって車内や駅への乗り入れに対応が分かれていました。
指針は、鉄道各社や車いすメーカーが参加している交通バリアフリー技術規格調査研究委員会がまとめたもの。ハンドル型電動車いすは、標準的な車いすに比べて大きく、重く、駅員などの介助に頼る利用は困難ですが、バリアフリー駅での利用は可能と判断。電動車いすメーカーに対しては、車内や駅で利用するために介助しやすく小回りの利く製品への改良を求めました。
ハンドル型電動車いすを巡っては、「他の乗客の安全が確保できない」とJR東日本が全面禁止。営団地下鉄も原則禁止ですが、エレベーター設置駅間の利用を例外的に認める場合も。京都市交通局は一切条件を設けずに利用が可能。JR西日本や名古屋市交通局などは、駅構内にエレベーターがある、介助の職員がいるといった条件を満たす駅間での利用を認めています。
(7月17日/朝日新聞より) |