障害者が運営の中心となる「自立生活センター」は全国で125団体、約900人がセンターの支援を受けて地域で暮らしている。その大きな特徴は、代表や事務局長、運営委員の過半数は障害者でなければならないなど、障害者中心のルールだ。障害者同士によるピア(仲間の意)カウンセリング▽金銭管理、人間関係、性の問題を含めた自立生活プログラム▽住宅探し、改修のアドバイス−などのサービスも特徴だ。
自立生活を送る障害者はまだ少数派だが、支援費制度や介護保険の見直し論議でも、その実践に基づく主張は重みを持っている。
*キーワード「障害者の自立生活運動」
70年代に米国で始まった。エド・ロバーツ氏が第1号の設立者。障害者が福祉サービスの受け手から担い手に変わることで、自己決定権の回復を目指す。国内ではヒューマンケア協会(八王子市)が1986年に設立された。
(2003年12月24日/朝日新聞) |