中央教育審議会の特別委員会は26日、現在の「盲・ろう・養護学校」を障害種別にとらわれない「特別支援学校」(仮称)に改めることを提言する中間報告書をまとめ、中教審総会に提出した。
中間報告によると、全国の障害のある児童生徒(約21万6千人)のうち、全体の約4割が「重複障害学級」に在籍し、主に盲・ろう・養護学校と小中学校の養護学級で教育を受けているという。
新たな特別支援学校では、こうした重複障害に対応する体制を整備したうえ、現在の学習指導要領を見直し、弾力的なカリキュラム編成を行う。
また、教育研修や医療・福祉機関との連携などを担う「中核機能」も持たせ、高い専門性を生かして学習障害(LD)や注意欠陥・他動性障害(ADHD)への対応にも生かすよう求めた。
養護学級についても、従来の対象にLD、ADHDなどを加え、通常の学級に在籍しながら、必要に応じて支援を受ける「特別支援学級(仮称)」への移行を目指すべきだとした。
文部科学省は来年にも学校教育法改正などの制度改革に乗り出す予定。
(2004年11月27日 読売新聞より)
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