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(人権)

電動車いす拒否重大な人権侵害 JR東海に改善勧告

JR東海(名古屋市)ではすべての駅敷地内(約400ヵ所)で、身体障害者の「ハンドル形電動車いす」の使用を一律に認めていない。 これは重大な人権侵害に当たるとして、法務省は16日までに、JR東海(名古屋市)に対して対応を改善するよう勧告した。

JR東海はこれまで、このタイプは回転半径が大きく駅構内や車両内の移動が困難で、安全性に問題があり、介助者が操作できない構造のため暴走する恐れがあるなどとして、駅施設でのハンドル形電動車いすの使用を一律に拒否していた。 しかし、全国で50以上の鉄道事業者が何らかの形でこのタイプの車いす使用を認めており、JR東海が他社に比べ特段困難な事情があるとは認められず、必要としている障害者に対する不当な差別的取り扱いであると、法務省は判断した。

今年4月、両脚が不自由でハンドル形電動車いすを使用する大阪市の山名さん(62)が新大阪駅に入ろうとしたら、駅構内に入るのを止められた。そのことを、山名さんが「人権侵害ではないか」と大阪法務局に通報し、法務省と同法務局が合同で調査していた。

鉄道事業者に対する勧告は極めて異例なこと。JR東海側は早急な対応を迫られそうだ。

(2004年12月 17日 秋田魁新報より)


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