引きこもりや摂食障害、うつ病などさまざまな障害や病気を抱える人たちが出演し、「障害」を笑いに包みながら表現する「こわれ者の祭典」(「新潟お笑い集団NAMARA(ナマラ)」主催)が開かれる。(「ナマラ」は新潟弁で「とても」「すごい」の意。)
NAMARAは97年、「地方発信のお笑いを」と設立。新潟を拠点にイベントやテレビ、ラジオ、CMなどで活動している。
障害者から「何かパフォーマンスをしたい」と相談を受けたのをきっかけに、2002年から、「こわれ者の祭典」を開催。
新潟県出身のメンバー約50人のうち、約10人が自らを「こわれ者芸人」と呼んでいる人たち。
今や口コミでその評判が広まり、全国の自治体や小中学校、PTAなどからも引っ張りだこだ。
東京公演は今回で3回目。祭典開幕を告げる掛け声は「病気だよ、全員集合ー!」。
脳性まひで言葉が聞き取りにくい出演者には「何を言ってるのか分からない」と共演者の容赦ない突っ込みが飛ぶ。
代表の江口(40)自身も転落事故で足に後遺症が残り、5級の障害者手
帳をもつ。「障害者や心に病を抱える人を笑っちゃいけないという風潮が、逆に
彼らとの距離を生み、差別が生じている。一緒に笑うことで共感が生まれ、理解
につながる」と話す。
「こわれ者の祭典」2/20。会場はロフトプラスワン(東京都新宿区歌舞伎町1)、午後1時開演。1500円。
問い合わせはNAMARA事務局 電話 025-222-1125
(2005年1月 8日 毎日新聞より)
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