JRや地下鉄など16路線の情報伝達の分かりやすさを、障害者と健常者計22人によるプロジェクトチーム
が02〜03年に調査。このほどその結果を報告書にまとめた。(主催 財団法人 共用品推進機構)
内容、見やすさ、タイミング、設置場所の4項目について、「良い」「どちらでもない」「悪い」の3段階で評価した。
電光表示板がなかったのは5路線。残る11路線のうち、全項目の評価が「良
い」だったのは東海道新幹線など4路線。
しかし、せっかく電光表示板があっても「走行中、ほとんど表示されない」「行き先や途中停車駅などは音声情報のみ」と有効利用していない路線もあり、
「音声放送に比べ、情報の伝達が遅い」「位置が一部のドア上や車両の片側だけで見づらい」という”苦言”が相次いだ。
放送も「駅員に『知らせよう』という意識がない、全く聞き取れない」との声も寄せられた。
調査に参加した中途失聴者の松森さん(29)は「聴覚障害者にとって文字
情報は命綱。耳が遠くなったお年寄りやアナウンスを聞き逃した時など、健常者
にも便利なもの。刻々と替わる緊急情報を障害者へ迅速にどう伝えるかが課題」
と指摘した。
(2005年1月 8日 毎日新聞より)
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