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牛乳パックの切欠きを御存じですか?
 テレフォンカードを挿入するときの向きを切欠きで識別できるようにしたり、ボトルの横にあるギザギザで、シャンプーやリンスを識別しようとする表示の配慮も、いまでは当たり前という感もありますが、今回ご紹介するのは、「牛乳パック識別の切り欠き」です。

 みなさんは牛乳パックの上の1ケ所を半円に切り欠いているのを見かけたことはありますか?これは視覚障害をもった人の「紙パック飲料の種類がたくさんあって、見分けるのに不便を感じる」「紙パック飲料のなかでいちばん区別したいのは、牛乳とほかの飲料」という声に対応して、平成13年12月から、乳業メーカーで本格的に導入をはじめたバリアフリー対応の「切欠き」です。

 スーパーなどの店頭には、牛乳と同じ形・大きさのパックは、ジュース類、お茶からスープまでたくさんの種類があります。視覚障害の人や視力の衰えた高齢者が、このなかから牛乳を選ぶのはとても大変です。

 そこで、農林水産省と乳業業界が協力して、JAS法に基づく加工食品品質表示基準に屋根型紙パック容器の上端の一部を一カ所切り欠いた表示(切り欠き)について規定を設けました。

 切り欠きが付くのは、屋根型紙パックで500ml以上の、生乳100%の牛乳だけで、加工乳や乳飲料にはつきません。開け口の反対側に半円形の切り込みを1ヵ所入れてあるので、商品の識別に大いに役立ちます。

 ここに触れれば、お店に牛乳を買いに行って、別の飲み物を買ってしまうことはなくなるし、家庭の冷蔵庫からも間違いなく牛乳を選べます。切り欠きの位置を確かめれば、慌てて、開けにくくなっている反対側を無理に開けてしまうこともありません。子どもでも、切り欠きを目印にすれば一目で牛乳とわかるようになり、買い物に行っても間違わなくてすみます。

 小さな切り欠きですが、そこからいくつもの情報を得られるので、目の不自由な方々だけではなくて、すべての人に便利な「表示」といえます。将来的には切り欠きの数で飲料の種類を区別することも、可能になるかもしれません。

(参考:社団法人 全国牛乳普及協会 『MILK通信II ほわいと』 ほか)



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